施設紹介

【外部放射線治療装置:リニアック】

当部門では、TrueBeam(Varian Medical Systems社製)2台のリニアックにより外部放射線治療を行なっています。いずれの装置も強度変調放射線治療(IMRT)や画像誘導放射線治療(IGRT)、肺癌や肝臓癌に対する定位放射線治療(SRT)などの最新治療技術を駆使した高精度放射線治療が可能です。平成25年の診療棟移転に伴い、新たに導入したTrueBeamでは、従来の最大4倍の高出力での放射線治療が可能となりました。これにより、より短時間での治療が可能となり、高精度放射線治療の適応拡大につなっがています。当院の照射件数は1日60〜80件程度/2台で、リニアック1台に対し、診療放射線技師2名、看護師1名で照射業務を行なっています。   

【遠隔操作式小線源治療装置(RALS)】

直径1 mmのイリジウム線源を病巣部に挿入し、体内より放射線を照射する装置です。線源の停止位置や停止時間を正確に制御します。子宮頸癌、子宮体癌、軟部組織腫瘍などの治療に用います。2022年3月にRALS室のIGBTシステムを更新し、小線源治療室に同室の透視装置(Trinias: 島津社製)およびCT装置(DiscoveryRT: GE社製)を導入いたしました。

【CTシュミレータ】

放射線治療に用いる多列検出器付CTです。病変部の3次元的な評価に加えて動きの評価も可能です。治療体位でCT画像を撮影して治療計画用コンピュータに転送します。

【治療計画用コンピュータ】

放射線治療ではCT画像をもとにして、病巣部の形状、部位に最も適した治療方法を決定し、線量の計算を行います。3次元的な線量分布図を作成し、病巣部のみならず周囲の正常組織の照射線量を正確に計算します。決定された治療計画はオンラインでリニアックに転送され、その治療計画をもとに治療が行われます。当院では、Eclipse 4台、Pinnacle 5台およびRayStation 3台を用いて治療計画を行なっています。当院では、医師が治療計画を立て、診療放射線技師や医学物理士がその計画に改善点がないか検討を行い、登録や検証を行なっています。